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ゆめちょ物語

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外部支援者がハブとなり支援者同士を繋ぐ

広島では、被害状況と住民の方々のニーズに対して、すごくたくさんのボランティアが来ていたんですね。1日に1000人、多い時には2500人、という中で、活動の手配や細かいサポートが現地で上手にできていない状況がありました。

また、災害発生時に社協を介さずに独自の支援活動をする団体もいるんですが、今回はそれが15~20団体くらいあったと思います。ボランタリーな活動なので誰が現地に入って良くて誰がだめ、というのはありません。そうした団体も含めた全体の状況把握を、誰かができているならばいいと思うんです。たとえば社協はこのエリアを担当している、このエリアのこの部分はAという団体が担当、ここの住民の状況はB団体に聞けばわかる、というような。

広島の現場ではその状況把握に課題があったので、下地を作った次に、各支援団体同士と社協を繋ぐ、ということをしました。ひろしまNPOセンターという中間支援団体に呼びかけ役となってもらい、色々な団体の顔が見えるようにまず集まって現状について情報交換しましょうという場を持ったんですね。回を重ねるうちに、参加者の間で「いまこんなことで悩んでいるんです」「あ、それうちでできるよ」というような会話ができるようになりました。

広島土砂災害では、松山氏の働きかけもあり「広島土砂災害支援活動NPO・NGO支援連絡会議」が発足、支援団体同士の情報共有、連携の場となった。

広島土砂災害では、松山氏の働きかけもあり「広島土砂災害支援活動NPO・NGO支援連絡会議」が発足。支援団体同士の情報共有、連携の場となった。

こうした手法はすべて過去の経験から来ていて、私たちのような外部支援者というのは常に引き際を意識し、絶対的な主導はとらない。主導は地元であり、私たちは地元の担い手のやる気をくすぐったり、足りない部分は外部と繋ぐための視点をアドバイスしたり。これは「震つな」の名称にもなっていますが、私たちは震災(災害)と震災とを繋いでいるんです。これまでの災害で実際に体験した事例やエピソード、過去にはこんな課題があってこう乗り越えたという学びをお伝えできるのが震つなの強み。反省点は繰り返さないためにほかの地域に伝え、繋いでいくのも大切なミッションだと思っています。

 

現場リーダー、コーディネーター人材育成が急務

東日本大震災のことだけを振り返っても、では自分が広島などで行ったような全体を把握するための動きや外部とを繋ぐコーディネーター的な役割を担う人材、あるいはボランティアの現場リーダーたちが一体どれくらい必要だったのか。やっぱりものすごい数必要だったんですよね。各自治体、市町村単位に1人では全然足りない。30年以内に高い確率で発生すると言われている首都直下型地震や、発生確率こそ低いものの、いつか必ず起こるとされる南海トラフ巨大地震。さらに毎年のように発生する水害にしても局地的ではない広域の災害は今後十分に起こりうるので、そうしたときにも動ける人・担える人を育てておかなければなりません。

そのために今回、日本財団と連携して専門委員会を立ち上げ、そこで作られた人材育成プログラムを通してコーディネーターを100人、現場リーダーを300人、3年間で養成しようという目標値に向かって動き出しました。100人のうち1割がすぐに動ければ10人は確保できる。少しずつに思えるかもしれませんが、そういうところから始めないと現実味を欠いてしまいます。

実はここ数年、震つなもメンバーの世代交代など過渡期を迎えてさまざまな議論があったんですが、震つなってどういう組織なんだろうと考えたときに「職人の集まりだよね」と。各メンバーに専門分野があって、それを生かしながらできあがっている。でも職人だけに、それを教えるのがどうしてもOJTになってしまい、今まではいわゆる教科書のようなものがなかった。それを言語化し、震つなのノウハウも含めて形にできるという点でも、今回実現した人材育成面での日本財団とのパートナーシップは非常によいタイミングでした。


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