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ゆめちょ物語

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レシピではなく“考えること”を教える

今は僕も実際に商品を作りながら、このプロジェクトに参加している福祉事業所に研修をして回っています。最初の一、二年はこの形で進めていくと思いますが、最終的には僕が作った商品は「久遠」に1つもなくなり、全部が各地域の事業所の人たちが作ったものになるのが目指している姿。夏目さんや僕にスポットライトが当たっているうちは、まだまだですよね。

研修をする中で、障害者のスタッフは最初はもぞもぞ後ろに隠れて見ていたりするけれど、やりたいなあっていう顔をしているのがわかる。こちらがきっかけを作れば喜々としてチョコレートに触りはじめる。僕らの役割はまずその好奇心を恥ずかしがらずに表に出せる環境づくり。障害のある人は感情をきちんと示すのが苦手なことも多いけれども、美味しいものを食べたら喜ぶ習慣をつけるとか、本当に素朴なことを教えていく。まずは彼らに「知りたい」という好奇心、「できるようになりたい」という欲求を起こさせることです。

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福島県内の福祉事業所での研修の様子。本プロジェクトに参画を希望する施設を野口氏が直接訪問し、指導にあたっている。

次に、今、福祉事業所で作っている商品を見ると、商品自体の魅力が足りないし見せ方もわるい。商品包装のシール(密封すること)をする際の温度帯や、袋に使うフィルムの質がよくないから密封性も弱い。例えば1か月の賞味期限を付ける時に「1か月後まで美味しく食べられるにはどうしなければいけないのか?」という発想がない。

お菓子づくりの基本にしても、例えばクッキーがもろいなと思ったらグルテンの多い強力粉の割合を増やそうとか、バターを入れたら風味は豊かになるけど逆に生地はゆるむとか、何か1つレシピを教えるのではなくて、100のレシピを自分たちで生み出せるように、物事を考えるための仕組みを教える。設備も今あるもので十分だし、情熱はあっても、それを活用する手段や考え方を知らない人が多いので、そこに我々プロの力が必要になります。


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