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ゆめちょ物語

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付加価値を生かす全国のネットワーク

食は我々の暮らしに密接した文化なので、どんな飲み物と合わせるのか、誰と一緒に楽しむのかなど、どんなシチュエーションでお菓子を食べるのかイメージすることが大事。チョコレートはお腹が空いたのを満たすための食ではなく、豊かになるための食です。どの場所ならその商品に価値を感じてもらえるか、適材適所も考えなくてはいけない。例えば温泉にしても、とんでもない山奥にある秘湯だから人気が出るのと同じ。あるラボで作った商品を、そのラボの前で売っても売れなくて、地域特有の素材で作ったものを離れた場所で売るからこそ売れるということです。

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全国の福祉事業所から問い合わせも相次ぎ、プロジェクトに参加する施設は順調に増加(表示は2015年10月末月時点。「全国夢のチョコレートプロジェクト」ホームページより転載)

チョコレートの研修で日本全国を回ってみると、まさに“ディスカバリージャパン”。地方に行くたびに素材の宝庫だなと思う。四季があって南北に長い分、ひと括りに日本とは言えないくらい、海外のような魅力が各地にある。

このプロジェクトも究極的には各地方にブランチができて、ブランチ同士の交流があって、それぞれの商品が付加価値を感じて買われる状態が目標。だから今回、日本財団の「夢の貯金箱」プロジェクトとして、全国の福祉事業所ネットワークを活用できるのは非常に大きいですよね。大手企業グループなんかにも負けないくらい強いネットワークにすることも、全然夢じゃない。世界で一番ものづくりにこだわって掘り下げる日本人の力で、素材も人材もメイドインジャパンの商品で海外にも出ていきたいですね。

 

頑張ることで楽しく生きられると伝えるのが使命

 このプロジェクトに参加する、と手を挙げた福祉事業所には当然リスクと責任も発生するわけで、それを背負う覚悟が必要であるということです。そのガッツがある人たちには、やはり手厚くサポートをしてあげるべきだと思う。障害のあるスタッフだけでなく、周りのサポートスタッフの意識を変えることも必要ですし、5年、10年とかかると思うけれど、続ければ業界全体も劇的に変わるはずです。

継続することで、障害者の人たちも一流になれる。他のことで負けることはたくさんあるかもしれないけれど、1つだけ勝てるものを持てば、その人は自分が豊かになり強く生きられる。僕なんか40過ぎの転職だったけど、人よりもチョコレートの扱いが上手なだけで今は世の中にこんなに必要とされているんです。

自分が何かで身を立てられるようになると、今度は周囲に目が向いてきますよね。僕もショコラティエになってから、次にどこに意識を持つか、これから生きていくうえで自分の使命とは何か、と自問自答するようになった。歳をとると丸くなるなんて嘘ですよ(笑)。僕は還暦を過ぎたけど、今やろうとしていることは仕事ではなく使命だと思っているから、まだまだやる気に満ちています。見た目にはチャラチャラしている僕を見てもらって、健常者も障害者も若い世代もみんな、「頑張れば楽しく生きられるんだ」と思われるような人間像でいたい。それが今の自分の使命だと思っています。


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