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ゆめちょ物語


MISSION3 障害者を一流のショコラティエに!
2014.05.02
手作業による価値で、障害者就労を変える
ラ・バルカグループ 代表 夏目浩次さん

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全国の就労支援施設で働く障害者は急速に増え続け、2011年時点で13万人近くにのぼりますが、その工賃は月額およそ1万4千円(※1)という低水準にとどまっています。勤務日数を月20日で計算すると、1日あたりわずか700円という驚くべき数字です。

こうした状況を変えるために必要なのは、障害者がつくるから、ではなく「本当に価値があるから」、欲しいと思われるような商品やサービスづくり。夢の貯金箱では今回、障害者の仕事に適した特徴をもつチョコレートに注目し、就労支援施設と、著名なショコラティエとの協働事業をスタートします。障害者がつくる高級ショコラの商品企画・開発を行うほか、全国各地の就労支援施設への技術移転を目的として、研修施設や研修プログラムの整備、各地での工房やショップの立ち上げ支援などを行う計画です。

当事業に参画するコアメンバーの一人であり、2003年からいち早く障害者就労現場の創出、工賃アップを目指して数多くの事業を手掛けてこられた夏目浩次氏に、これまでの障害者就労支援の経緯、そして当事業のもつ大きな可能性についてお話を伺いました。

※1 2012年度実績で月額約14,190円。厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」参照。

■夏目浩次氏 プロフィール

ラ・バルカグループ代表。2003年、愛知県豊橋市において障害者雇用の促進と低工賃からの脱却を目的とするパン工房(花園パン工房ラ・バルカ)を開業。その後、2005年に社会福祉法人豊生ら・ばるかとなり、2012年にはラ・バルカグループを一般社団法人化。現在では豊橋市をはじめ全国10箇所以上の直営事業所を運営するほか、様々な企業へ経営参画し企業連携・事業開発に取り組みながら、障害者の雇用、就労促進を図っている。


 

■「仕方がない」は変えられる

僕はもともとまったく畑ちがいの土木工学の分野で仕事をしていて、ある時、鉄道の駅のバリアフリー設計に携わりました。しかし経済的な制約から、あるべきところにエレベーターが設置されず、隅っこに追いやられているという現実がありました。それについて「まあでも、仕方がないですよ」という言葉を周りからよく言われていたんです。でも「仕方ない」と言うだけの世の中じゃ成長も発展もないのではと、そういう社会の考え方に悶々としていました。

そんな時に、障害者が働いても月に1万円の給料しかもらえない、ということを本で読みました。驚いて、初めて地元の愛知県豊橋市の福祉作業所をまわってみたら、当時その地域は1万円どころか月3?4千円の工賃でした。でも現場の職員は、みんな一様に「仕方ない、仕方ない」と言うんです。障害があるから、障害が重いから1万円なんだ。それは仕方がないことだ、と聞いた時が一番ショックでした。

でも同時に、僕は現場を実際に見て、障害があるから1万円しかもらえないという方程式はどうしても成り立ちませんでした。たとえばパン製造の現場で、お昼の時間帯を過ぎないとパンが焼きあがってこない、お客さんが一番商品がほしいと思う時間帯にパンが並んでいないのには、何かべつの理由がある。障害のせいではないのなら、そこは変えられる。やらずに言っているだけでは説得力もないので、だったら自分がやろう、と決めたのが2003年のことです。脱サラをして、豊橋市で重度の知的障害をもつ3人の女性を雇用し、パン屋をスタートしました。


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