日本が世界に誇るマンガ文化。その中でも、社会問題や職業、歴史や科学などに対する関心を高めるような優れた作品を選定し、図書館や児童館をはじめ、子どもたちの目に触れる場所へと普及することで、子どもたちの知的な関心・意欲を高めることを目指します。
専門家・有識者による委員会をつくり、知的関心・意欲を高め、子どもたちに薦められる学べるマンガ作品を選び出し、ウェブサイト等を通じて広く発信していきます。
また、選ばれた作品については、毎年寄付金を活用して、全国の図書館、児童館などに対して、寄贈または費用の一部補助を行い、普及を後押しします。
社会・歴史・科学などを扱った漫画の例
 
1ヶ月の間に読んだマンガの数
(全体、学年別)
 
本を読むことについて
(全体、所有しているマンガの冊数別)
マンガをたくさん読む人は読書も好き!?
文部科学省委託「親と子の読書活動等に関する調査」によると、マンガを151~200冊所有している子どもの92.6%が、本を読むことが好きと答えるなど、マンガを読むことと読書好きとは親和性があることが分かりました。
教科の平均正答率と関係が見られた児童の状況(平成25年度)

マンガには社会を変える力がある!?

日本が世界に誇ると言われるマンガ文化。子どもたちの多くは、マンガを楽しみながら、いろいろな情報を手に入れています。
こうしたマンガの力は、とかく難しく捉えられがちな社会的な課題や、科学・歴史などに対する興味関心を飛躍的に高める力を持っています。
例えば、バスケットボールを取り扱ったマンガ「スラムダンク」の著者が描いた、車いすバスケットボールをテーマとしたマンガ「リアル」の影響で、健常者が車椅子バスケを楽しむ動きが生まれ、競技人口が大きく拡大しました。
手塚治虫の「きりひと讃歌」は病気と差別、医療倫理を取り扱った作品、松本大洋の「Sunny」は児童養護施設をテーマとしているなど、社会的なテーマや、学校の勉強にもつながるような内容を取り扱った作品は、実は多数存在しています。

読書量が減り続ける中学生・高校生の現状

毎年1回開催されている「学校読書調査」によると、小学生の4.5%、中学生の 16.4%、高校生の53.2%が月に1冊も読書をしない「不読者」となっています。この数値は、特に中学生・高校生では増加傾向にあり、子どもたちの活字離れが深刻になっています。
学校読書調査では、マンガは読書の冊数に数えられていませんが、別の調査によると、中学生の20%は、月21冊以上のマンガを読むという結果が出ています。(文部科学省委託「親と子の読書活動等に関する調査」平成16年度、日本経済研究所)さらに、同調査では、マンガを数多く読んでいる子どもの方が、「本を読むことが好き」と回答する割合が若干高くなっており、マンガを読むことが、読書の妨げになるどころか、むしろマンガを読むことと本を読むことは親和性があるとも言えます。
読書をしない子どもたちの現状について、嘆かわしく思う気持ちとともに、そうした子どもたちに、何か学びのきっかけを与えることができないでしょうか?。

学習意欲と学力は正比例する

国立教育政策研究所の「全国学力・学習状況調査」をはじめ、数多くの調査で、子どもたちの学習意欲と学力とには強い相関関係があることが証明されています。つまり、学力を高めるためには、ひたすら勉強をすればよいというわけではなく、そもそもの「学びたい!」という意欲を高めることが、最も重要なことなのです。
このプロジェクトが、マンガに着目する理由も、そこにあります。
マンガは、教科書や参考書と違って、系統的な知識や試験に通用する対策を提供してくれるものではありません。しかしながら、社会・歴史・科学などのテーマに関心を持ち、そのことについて深めてみたいという意欲を喚起する力が期待できるのではないでしょうか。

社会への関心と学力とは正比例

文部科学省と国立教育政策研究所による『全国学力・学習状況調査』(2013年度)によると、「地域や社会で起こっている問題や出来事に関心がありますか」という質問に「当てはまる」と回答した子どもほど、国語や算数などの学力が高いという結果が如実に表れています。

いま、何が求められているか?

数あるマンガの中でも、社会・歴史・科学などの分野に対する意欲や関心を高め、また、子どもたちに安心して読ませることができる優れた作品を選び出し、子どもたちの目に触れやすい環境を作ることで、子どもたちがそうした作品に接し、学習への意欲を高められるようにすることに取り組みます。

課題解決のためのプラン

○ 子どもたちの学習意欲向上につながる優れたマンガ作品を100点選出し、ウェブサイト等を通じて広く発信していきます。
○ 上記マンガの配架を希望する図書館、児童館をはじめ、フリースクール、児童養護施設、学習支援に取り組むNPO団体、さらには、小児科の待合室、民間の学童保育施設、学習塾などに対して、寄贈、または、購入費の一部補助などを行い、多くの子どもたちの目に触れるようにしていきます。
○ マンガを読んだ子どもたちに対するアンケート調査などを行い、マンガを読んだことがきっかけで実際に学習意欲の向上につながったのかどうか、など、成果を定量的に把握することなどを通じて、子どもたちの教育にマンガがどのような可能性を持っているのか、などを発信していきます。

ナビゲーター
本山 勝寛

日本財団
ソーシャルイノベーション本部
国際ネットワークチーム

私が歴史や社会問題に関心を持ち、読書が好きになったきっかけはマンガでした。新しい世界を知り、学ぶことは、本来はとても楽しいものです。一方で、今の学校教育では、「楽しい学び」「読む楽しさ」を十分に伝えきれていると言えるでしょうか?日本が世界に誇るマンガにはたくさんの学びと気づき、発見につながる作品があります。そんな作品を多くの子どもたちに読んでもらい、世界を拡げ、人生を考えるきっかけを提供できればと考えています。
子どもたちに「楽しい学び」を、「考える楽しさ」を届けます!

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